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2026/07/03 16:11 ~ なし
フラワーショップマルイチが考える、Low Cost for Customerという経営思想

当店が向き合うもの、その先にあるもの LCC=Low Cost for Customerという経営思想
近年、生花業界を取り巻く経営環境は大きく変化しています。
市場価格の上昇、輸送コストの増加、資材費の高騰、人件費の上昇、天候不順による供給量の変動。
花の価格は、構造的に上昇しやすい局面に入っています。
札幌市白石区・東区で花屋を運営する当店においても、この外部環境の変化は決して無関係ではありません。
祝花、葬儀花、法要花、アレンジメント、花束、法人様向けの配達や定期納品に至るまで、あらゆる商品・サービスに原価上昇の影響は及びます。
しかし当店では、こうした外部要因を単純に価格へ転嫁する前に、まず自社の経営構造そのものに向き合うべきだと考えています。
その中核にあるのが、
ムリ・ムラ・ムダの徹底的な削減
です。
これは単なる節約や経費削減ではありません。
当店におけるムリ・ムラ・ムダの削減とは、仕入れ、在庫、販売、物流、請求、販促、現場オペレーション、人時生産性、そしてフラワーロス削減までを含めた、経営改善そのものです。
当店では、店名入り包装紙、過度な広告宣伝費、過剰在庫、非効率な作業導線、属人的な管理、精度の低い仕入れ判断、販売機会損失、廃棄ロスといった、目に見えにくいコストに向き合っています。
一見すると、店名入り包装紙や大規模な広告宣伝、華やかなディスプレイ、大量陳列は、ブランディングや売場演出として有効に見えるかもしれません。
もちろん、それらを否定するものではありません。小売業の基本のキ。
しかし、当店の考え方は少し異なります。
私たちが最も重視しているのは、表面的な演出ではなく、商品そのものの品質と、お客様・法人様に届く最終的な価値です。
当店が扱うお花は、最上位等級・高品質のものが中心です。
市場や仲卸を通じて仕入れている、専門店品質のお花です。
つまり、街中の高級専門店で販売されている商品と、仕入れの根本は大きく変わりません。
では、なぜ販売価格に違いが生まれるのか。
そこには、商品がお客様の手元に届くまでに発生する、さまざまな中間コストがあります。
包装資材費、広告宣伝費、過剰在庫、陳列維持コスト、廃棄ロス、人的管理コスト、販売機会損失、オペレーションロス。
これらは一つひとつを見ると小さなコストかもしれません。
しかし、積み重なれば確実に販売価格へ影響します。
花は生きものです。
どれだけ高品質な花であっても、在庫期間が長くなれば鮮度は低下します。
大量に仕入れ、大量に並べ、大量に残す運営は、売場の華やかさの裏側で、確実にロスを生みます。
だからこそ当店では、
必要な商品を、必要な数量で、必要なタイミングに、できる限り鮮度の良い状態で提供する
という考え方を大切にしています。
これは、まさに小売業における
マーチャンダイジングと言えます。
当店におけるマーチャンダイジングとは、単なる売場づくりではありません。
需要予測、仕入れ精度、在庫コントロール、商品回転率、鮮度管理、粗利管理、ロス率低減、販売機会損失の抑制を一体で捉え、最適な商品を、最適な量で、最適なタイミングに提供するための経営管理手法です。
特に生花販売においては、このマーチャンダイジングの精度が極めて重要です。
なぜなら、花は在庫でありながら、時間とともに価値が変動する商品だからです。
仕入れすぎれば廃棄ロスが増える。
仕入れが少なすぎれば品切れロスが発生する。
鮮度が落ちれば商品価値が下がる。
値付けを誤れば回転率が落ちる。
需要予測を誤れば、売場と在庫のバランスが崩れる。
つまり、花屋における在庫管理とは、単なる数量管理ではありません。
それは、商品回転率、値入率、荒利益率、商品ロス率を同時に見ながら、鮮度・価格・利益・販売機会をコントロールする経営技術です。
当店では、このコントロール精度を高めるために、感覚だけに依存した仕入れから脱却し、データ活用による仕入れ管理・在庫管理を進めています。
売上は、作るものではありません。
売上は、お客様からの支持の結果です。
そして、その支持は、価格・品質・働く人、そしてサービスの積み重ねによって生まれます。
当店では、価格上昇局面においても、ただ値上げをするのではなく、まず自社のムリ・ムラ・ムダを削減することを重視しています。
相場が上がったからすぐに上げる。
コストが増えたからそのまま転嫁する。
ロスが出たから価格に乗せる。
それでは、お客様にとっての御利益にはつながりません。
商売において重要なのは、まずお客様にとっての御利益を考えることです。
自社の利益を先に引き寄せようとするのではなく、まずお客様に価値を押し出す。
その結果として、支持が返ってくる。
この考え方を、当店では非常に大切にしています。
そして、その思想を独自の言葉で表現したものが、
LCC=Low Cost for Customer
です。
一般的にLCCといえば、Low Cost Carrier、つまり格安航空会社を指すことが多い言葉です。
しかし当店では、LCCを独自に
Low Cost for Customer
お客様のための低コスト化
として位置づけています。
これは単なる安売りではありません。
品質を下げて価格を下げるのではありません。
必要な品質を守りながら、不要なコストを削り、価格上昇を少しでも抑える。
そして、削減したコストをお客様への価格、セール、サービス向上、法人様への対応力強化へ還元する。
これが、当店の考えるLCCです。
言い換えれば、当店にとってのLCCとは、低価格戦略ではなく、顧客価値最大化のための経営戦略です。
フラワーロス削減も、単なる廃棄削減ではありません。
それは、仕入れ精度の向上であり、在庫回転率の改善であり、販売計画の最適化であり、キャッシュフロー改善であり、結果としてお客様により鮮度の良い商品を提供するための取り組みです。
つまり、フラワーロス削減は、環境配慮であると同時に、経営効率化であり、顧客価値向上でもあります。
しかし、ここで大きな課題があります。
ムリ・ムラ・ムダを削減するということは、現場に求められる管理精度が非常に高くなるということです。
仕入れ管理、在庫管理、注文管理、配達管理、請求管理、売上管理、顧客対応、ロス管理。
これらを少人数の現場で正確に運用するには、従来型の手作業や属人的な管理だけでは限界があります。
そこで今期、当店が最優先で取り組んでいるのが、DX化です。
現在、当店では花屋業務に特化した各種システムを自社で開発・運用しています。
これは外部の汎用システムを導入したものではありません。
実際の花屋の現場で発生している課題をもとに、現場に合わせて自社で設計・開発しているシステムです。
花屋の業務は非常に特殊です。
葬儀花、祝花、法要花、店舗受取、配達、斎場対応、持込料、札名、メッセージカード、請求書、入金管理、仕入れ、在庫、ロス、カレンダー管理。
これらは一般的な小売業のレジシステムや在庫管理システムだけでは十分に対応しきれません。
だからこそ、花屋の現場を理解している私たち自身が、現場に最適化したシステムを作る必要があります。
当店のDXは、単なるデジタル化ではありません。
紙をPDFに置き換えるだけでも、入力作業を少し楽にするだけでもありません。
当店が目指しているのは、オペレーション、コントロール、マネジメントの再設計です。
属人的な判断を仕組みに変える。
経験と勘に頼っていた部分をデータ化する。
手作業で発生していた確認ミスを削減する。
現場スタッフの負担を軽減しながら、業務精度を高める。
観察・分析・判断の速度を上げ、PDCA(R)を現場で回せる状態にする。
これにより、当店のオペレーションは全く別ものへと変わりつつあります。
現場の作業負担を減らすことは、単なる労務改善ではありません。
それは、人時生産性の向上であり、管理コストの削減であり、サービス品質の安定化であり、結果としてお客様への還元原資を生み出す取り組みです。
当店が目指しているのは、感覚経営から管理経営への移行です。
売れた、売れなかった。
忙しかった、暇だった。
ロスが出た、仕方ない。
このような感覚だけで経営を行うのではなく、売数、買上点数、商品回転率、ロス率、荒利益率、人時売上高、人時生産性を見ながら、日々の判断を積み上げていく。
その積み上げが、最終的に価格、品質、サービス、法人対応力の差になります。
札幌市内で法人様向けの祝花、葬儀花、アレンジメント、花束、定期納品、配達対応を行ううえでも、この管理精度は非常に重要です。
お客様にとって重要なのは、単に花が安いことだけではありません。
必要な日に、必要な品質で、必要な内容が、正確に届くこと。
請求書対応、納品管理、配達管理、用途に応じた商品提案が安定していること。
そして、継続的に安心して任せられること。
そのためには、現場の経験だけではなく、仕組み化された管理体制が必要です。
当店のLCCは、一般的な安売りとは異なります。
安く見せるための販売テクニックではなく、
安定して価値を提供するための経営技術です。
過剰なコストを削る。
在庫を適正化する。
ロスを減らす。
人時生産性を高める。
DXによって管理精度を上げる。
マーチャンダイジングによって仕入れと販売を最適化する。
その成果を、お客様と法人様への価値として還元する。
これが、当店の考えるLow Cost for Customerです。
目に見えにくい経費。
現場に蓄積する負担。
管理の手間。
在庫のズレ。
仕入れの無駄。
販売機会の損失。
花のロス。
これら一つひとつに向き合い、改善し、その先にあるもの。
それが、当店の考える究極のLCCです。
夢物語だと笑う人もいるかもしれません。
しかし、理想は真剣に追いかけなければ実現しません。
「できたらいいな」では、きっと届きません。
経営とは、願望ではなく実行です。
現場とは、感覚ではなく観察です。
改善とは、思いつきではなく継続です。
当店はこれからも、札幌市白石区・東区を中心に、地域のお客様、法人様、施設様にとって、買いやすく、頼みやすく、安心して任せられる花屋を目指してまいります。
無駄を削り、その成果をお客様へ還元する。
品質を守りながら、価格上昇を少しでも抑える。
現場の負担を減らし、より良いサービスへつなげる。
花を最後まで大切に扱い、フラワーロスを削減する。
それが、フラワーショップマルイチが考える
LCC=Low Cost for Customer
です。


