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プレゼントやお供えの花なら札幌市白石区・東区のフラワーショップが安心して選べる一束をお届けいたします

2026/10/09 18:48 ~ なし

私たちが目指す「小売を科学する会社」への挑戦

【10月ブログ】

皆様、大変ご無沙汰しております。

気がつけば前回のブログ更新から随分と時間が経ってしまいました。

ブログを楽しみにしてくださっていた皆様、いつもご覧いただきありがとうございます。

今回はなぜこれほど長い期間更新が止まってしまったのか。そしてその間に私たちが何に取り組み、これから何を目指そうとしているのか。

少し長くなりますがお話しさせていただきたいと思います。

■ お盆からお彼岸まで。そしてもう一つの大きな仕事

まず8月のお盆商戦に向けた準備から始まり、お盆本番、そして9月のお彼岸終了まで。

花屋にとって非常に重要な繁忙期が続き、文字どおり息つく暇もない毎日を過ごしておりました。

しかし今回ブログの更新が止まってしまった理由はそれだけではありません。

以前のブログでも何度かご紹介していたAIを搭載した独自のオーダー管理システムの開発。

実はこの開発が予想以上に難航しておりました。

日々の店舗運営や仕入れ、配達、事務作業を終えた後もひたすらシステムと向き合う毎日。

問題が見つかれば修正し、修正すればまた新たな問題が発生する。その繰り返しです。

結果としてブログやSNSといった広報活動に使うはずだった時間とエネルギーのほとんどをシステム開発と後方業務に注ぎ込むことになってしまいました。

もちろんブログやSNSの重要性を軽視しているわけではありません。

幅広い世代の皆様に記事を読んでいただき、コメントやリアクションをいただけることは私たちにとって大きな励みとなっています。

だからこそ更新が止まってしまったことは非常に心苦しく思っておりました。

それでも今回ばかりはどうしても完成させたいものがあったのです。

そして約2か月にわたって開発と改修を重ねた結果――

ついに完成度95%。

以前は到底「実用レベル」と呼べなかったシステムを実際の店舗業務で十分に活用できる水準にまで引き上げることができました。

残りの5%は実際の運用を通じて改善を重ねていく部分です。

なぜそこまでして開発に集中する必要があったのか。

ここからが今回の本題です。

■ 花屋という仕事は想像以上にアナログです

皆様は花屋の仕事と聞いて何を想像されるでしょうか。

お花を仕入れて店頭に並べ、花束やアレンジメントを作ってお客様に販売する。

もちろんそれも大切な仕事です。

しかし実際の花屋の仕事はそれだけではありません。

例えば「仕入れ」。

前日や当日の朝に店頭の在庫を確認し、何が何本必要なのかを紙にメモしたりスマートフォンに入力したりして市場へ向かう。

注文品の管理では壁一面に注文伝票を貼り付け、担当者が一枚一枚確認する。

顧客情報や過去の注文履歴は手書きの台帳やパソコン内のファイルに記録する。

配達や発送についても担当者が伝票を確認し、準備や指示を行う。

さらに月末月初には請求書の作成や入金確認、売上集計などの事務作業が待っています。

このような膨大な業務を限られた人数で管理し、作業し、確認し続けているのです。

しかも花屋という業種は決して多くの人件費をかけられる業界ではありません。

仕入原価や廃棄ロス、配送費などの負担もあり利益を確保することは簡単ではありません。

そのため店主や少数の従業員が販売から管理、経営に至るまで何役もこなしている店舗が非常に多いのです。

これまでそれが当たり前とされてきました。

しかし本当にこのままで良いのでしょうか。

■ 「いつもの」が通じなくなる日

例えば長年ご利用いただいているお客様がご来店されて

「いつもの感じでお願いね」

と注文されたとします。

普段から対応している店主であればお客様の好みや過去の注文内容を把握しているかもしれません。

しかしその店主がお休みだったら?

初めて対応する従業員だったら?

いつ、どのような商品をご購入いただいたのか。

どんな色がお好きなのか。

どのような用途でご利用いただいているのか。

以前はどこへお届けしたのか。

こうした情報が特定の人の記憶にしか存在していなければ担当者が変わった瞬間にサービスの質が変わってしまいます。

またお客様が増えれば増えるほど日々の管理業務も増えていきます。

本来お客様が増えることは喜ばしいことです。

しかしその結果として一人ひとりのお客様に向き合う時間が減り、接客の質が低下してしまう。

これは非常にもったいないことだと思うのです。

お客様が増えるほど、お客様に向き合えなくなる。

そんな矛盾を私たちは解消したいと考えました。

■ システムは人間の仕事を奪うためのものではありません

私たちがシステムに求めているもの。

それは単純に業務をデジタル化することではありません。そんなことはパソコンで、エクセルで十分に対応が可能です。しかしそうではない。その本質とは以前も書いたように

「人間にしかできない仕事に人間が集中できる環境をつくること」

これが最大の目的です。

例えば過去の注文履歴やお客様のお好み、お届け先などの情報。

これらが一つのシステムに集約されていれば必要なときに必要な情報をすぐに取り出すことができます。

「前回はピンク系でしたが今回は季節の花を取り入れてみませんか?」

そんな新たなご提案も過去の情報を踏まえて行うことができます。

担当者が変わっても一定のサービス品質を保つことができる。

もちろん月末月初の請求業務も同様です。

どの会社様からいつ何をいくらでご注文いただいたのか。

請求済みなのか、入金済みなのか。

そうした情報が注文管理や経営管理のシステムと結びついていれば、これまで膨大な時間を要していた確認作業や事務作業を大幅に削減できる可能性があります。

仕入れや売上、在庫に関する情報についても同じことが言えます。

探す時間、転記する時間、確認する時間。

これらを可能な限り減らすこと。

その結果として生まれた時間を接客や商品づくり、売り場づくりに使う。

そして何よりお客様のために使う。

私たちが目指しているのはそういう仕組みです。

■ 小売業は「変化対応業」である

ここで私が以前から大切にしている考え方をお話ししたいと思います。

「小売業は変化対応業である」

これは花屋に限らずすべての小売業に共通する考え方だと思っています。

お客様が求めるものは常に変化しています。

昨日まで売れていた商品が今日は売れない。

昨年人気だった商品が今年も同じように売れるとは限らない。

天候が悪ければ客足は鈍り、社会情勢や景気の変化によって購買意欲も変わる。

大きなニュースや災害など人々の心理に影響を与える出来事によっても消費行動は変化します。

ましてや現在は情報が瞬時に広がり、流行や価値観が驚くほどの速度で変わっていく時代です。

1か月前の常識が今では通用しないことさえあります。

そんな時代に

「今までずっとこのやり方だったから」

「昨年もこうだったから」

という理由だけで同じ経営を続けていて良いのでしょうか。

私はそうは思いません。

もちろん長年培ってきた経験や勘を否定するつもりはありません。

むしろそれらは非常に貴重な財産です。

ただし経験や勘だけですべてを判断するには現代社会の変化はあまりにも速くなっています。

だからこそそこに「データ」という客観的な根拠を加える必要があるのです。

■ 花屋ほど変化に敏感でなければならない

花屋は小売業という大きな枠組みの中でも非常にニッチな専門業種です。

しかも扱う商品は生き物です。

同じ花でも産地や品質、季節によって状態は異なります。

仕入れ過ぎれば廃棄につながり、仕入れが足りなければ販売機会を失う。

季節行事や天候、地域のお客様の動向などさまざまな要素を考慮しながら日々細かな判断を繰り返さなければなりません。

つまり私たちの仕事には非常に繊細な調整が求められています。

ではその判断に必要な情報を毎回大量の伝票や過去の資料から探し出していたらどうでしょう。

情報を探している間にお客様のニーズは次の段階へと変化してしまうかもしれません。

だからこそ必要な情報を瞬時に把握できる仕組みが必要なのです。

どの時期に何がどれだけ売れたのか。

どのようなお客様がどのような商品を求めているのか。

どのような仕入れ方が適切なのか。

そうした情報を蓄積・分析して次の行動につなげていく。

言い換えれば勘と経験にデータを掛け合わせることで、より精度の高い経営を実現する。

これこそ私たちがシステムに求めている大きな役割なのです。

■ しかしどんなに優秀なシステムでも……

ここでもう一つ大きな問題があります。

それは**「誰が使うのか」**という問題です。

どれだけ高性能なシステムを導入しても操作が難しく、使いこなすために専門的な知識が必要なのであれば本末転倒です。

忙しい店舗の中で複雑な操作を何度も繰り返している余裕はありません。

ましてシステムを使うために新たな作業が大量に発生してしまっては何の意味もないのです。

だからこそ私たちは今回の開発で一つの大きな目標を掲げました。

「誰でも簡単に、すぐに一瞬で。」

必要な情報を入力できる。

必要な情報を確認できる。

必要な業務を処理できる。

そのためにAIの技術を取り入れ、従来の複雑な入力作業をできるだけ簡略化することに挑戦してきました。

もちろん開発は決して簡単ではありませんでした。

一つの問題を解決するとまた別の問題が発生する。

思い描いていたとおりに動作しないことも数え切れないほどありました。

それでも何度も改修を重ね、ようやく実用レベルにまで到達することができました。

完成度は95%。

まだまだ改善の余地はあります。

しかしこのシステムを実際の業務で活用していくことで私たちの働き方は少しずつ確実に変わっていくと考えています。

そしてその変化は最終的にお客様へのサービスへと還元されなければなりません。

システムの完成が目的ではなく、システムを使って何を実現するかが重要なのです。

■ そもそもなぜ花屋が変わる必要があるのか

少し視点を変えてお花そのもののお話をしたいと思います。

昔と比べると日常生活の中でお花が登場する機会は少なくなってきているように感じます。

冠婚葬祭、誕生日、記念日、お祝い事。

もちろんそうした特別な場面でお花は今も大切な役割を担っています。

しかし日常生活の中でお花を購入するという習慣は決して当たり前のものではありません。

まして物価上昇や生活費の負担が増している今の時代。

お花は生活必需品とは言えないかもしれません。

極端な話、お花がなくても人は生きていけます。

でも本当にそれだけなのでしょうか。

私はそうは思わないのです。

たった一本の花で変わる日常があります。

たった一本の花で変わる人生だってあるかもしれません。

言葉ではなかなか伝えられない気持ちを一輪の花が代わりに伝えてくれることもあります。

少し気まずくなってしまった関係をお花が和らげてくれることもあります。

何気なく飾った一輪の花が疲れて帰ってきた人の心を癒やすこともあります。

そして人生の中で忘れられない思い出を振り返ったとき。

その場面にお花があったという方も少なくないのではないでしょうか。

卒業式、入学式、結婚式、大切な人との別れ。

花は単なる商品ではありません。

人の感情や記憶、そして人生の節目と深く結びついた存在なのです。

だからこそ私はもっと多くの方にお花を楽しんでいただきたいと思っています。

何千円もする大きな花束である必要はありません。

何十本もの花を抱える必要だってありません。

たった一本でいいんです。

その一本がいつもの日常を少しだけ豊かにしてくれる。

私たちはその価値をもっと多くの方に伝えていきたいのです。

■ 「花が売れない時代」ではなく「花の価値を届ける方法」が問われている

時代が変わった。

お客様の生活様式も変わった。

花を購入する機会も変わった。

それなのに私たち花屋だけが昔と同じ販売方法、同じ商品構成、同じ考え方のままで良いのでしょうか。

「昔はもっと売れた」

「最近の若い人は花を買わない」

「景気が悪いから仕方がない」

確かにそうした側面もあるでしょう。

しかしそれだけを理由にしていては業界は前に進めません。

私は花の需要がなくなったと決めつける前に、私たち自身が新しい需要を生み出す努力をしているのかを考える必要があると思っています。

今まで花を購入していなかった方にどうすれば興味を持っていただけるのか。

花屋に足を運ぶ機会が少ない方へどうすればお花を届けられるのか。

特別な日のためだけではなく日常の中に花を取り入れていただくにはどうすれば良いのか。

これまでとは違った場所で花の価値を提供することはできないのか。

考えるべきことはまだまだ山ほどあります。

そしてこうした新しい挑戦を行うためにも従来の煩雑な管理業務に追われ続けるわけにはいかないのです。

日々の業務を効率化し、現場と経営の状況を正確に把握する。

そこで生まれた時間と情報を新しい商品、新しいサービス、新しい販売方法の開発に活用する。

すべてはつながっています。

今回のAIシステム開発もそのための重要な一歩なのです。

■ 私たちは「小売業を科学する会社」へ

これまで私たちは花を仕入れ、販売する会社でした。

もちろんこれからも花屋であることに変わりはありません。

しかしこれからの私たちはそれだけにとどまるつもりはありません。

「単に商品を並べて販売する会社」から「小売業を科学する会社」へ。

これが私たち株式会社マルイチの目指す姿です。

経験や勘を大切にしながら数字やデータに基づいて経営を考える。

お客様の変化をいち早く察知し、それに合わせて仕入れや売り場、サービスを変化させる。

これまでのお客様を大切にしながら新しいお客様との接点をつくる。

そしてこれまで花が活躍してこなかった場所にもその価値を届けていく。

そうした一つひとつの積み重ねがやがて花屋という業界そのものの可能性を広げていくのではないかと考えています。

当然システムを導入しただけで売上が伸びるわけではありません。

AIが勝手にお客様を増やしてくれるわけでもありません。

最後に判断するのも行動するのも花を束ねるのもお客様と向き合うのも人間です。

AIやシステムはあくまでも人間の能力を最大限に引き出すための道具です。

その道具を使いこなし何を実現するのか。

そこに経営者としての役割があるのだと思っています。

■ 最後に。変わり続ける花屋でありたい

今回ブログやSNSの更新をお休みしてまでシステム開発に没頭したのは単に便利な仕組みをつくりたかったからではありません。

これから先の時代もお客様に必要とされる花屋であり続けるためです。

そしてそこで働く私たち自身がもっとお客様と向き合える環境をつくるためです。

まだ完成度95%。

残りの5%を埋める作業も、実際に運用して初めて見えてくる課題への対応もこれから続いていきます。

おそらくシステムに本当の意味での「完成」はないのでしょう。

なぜならお客様も時代も、そして私たちの仕事も常に変化し続けるからです。

だからこそ私たちも変化し続けなければなりません。

小売業は変化対応業。

この言葉を単なる経営理念ではなく日々の行動で実践していきたいと思っています。

そしてどれだけ時代が変わっても忘れてはいけないことがあります。

それは花屋の仕事の中心にはいつも「人」がいるということです。

どれだけシステムが進化しても一本の花を手にしたお客様が笑顔になる瞬間の価値は変わりません。

その瞬間を一つでも多く生み出すために。

私たちはこれからも挑戦を続けていきます。

少し長くなってしまいましたが最後までお読みいただきありがとうございました。

今後はブログやSNSでの情報発信も再開しながら日々のお花の情報はもちろん、私たちの新しい取り組みや挑戦についてもお伝えしていきたいと思います。

これからもマルイチをどうぞよろしくお願いいたします。

株式会社マルイチ