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2026/06/29 15:48 ~ なし
【システム開発日記】花屋DXの現在地|受注・請求・KPI経営管理をつなぐ自社開発システム

受注から請求、そしてKPI経営管理
フラワーショップマルイチでは現在、生花店の現場業務をより正確に、より効率的に、そしてより持続可能なものにするため、花屋業務に特化した自社開発システムの構築を進めています。
今回、今日までの開発段階として、
オーダーシステム、請求管理システム、KPI経営管理システム の3つが連携する形まで到達しました。
これは単なる入力フォームや管理表ではありません。
受注から請求、そして経営判断に必要なKPI管理までを一気通貫でつなぐ、花屋業務のための業務基幹システムです。
花屋の業務は、見えない負担が非常に大きい
生花業界の現場は、想像以上に業務範囲が広く、そして判断の連続です。
店頭販売、電話注文、配達、葬儀供花、祝い花、請求書発行、売掛管理、仕入管理、在庫判断、ロス管理、売上管理、粗利確認、人件費管理。
さらに、花は生ものです。
時間が経てば品質が変わり、仕入れの判断を誤ればロスにつながり、伝達ミスがあればお客様の大切な場面に影響します。
つまり花屋の現場には、常に
無理(ムリ)
斑(ムラ)
無駄(ムダ)
が発生しやすい構造があります。
これまで多くの業務は、経験、記憶、勘、個人の能力に依存してきました。
しかし、これからの生花業界に必要なのは、個人の頑張りだけに頼る仕組みではなく、誰が見ても分かり、誰が使っても業務精度を高められる仕組みです。
そのために、私たちは花屋の現場から、本気でシステム開発に取り組んでいます。
3つのシステム連携で実現すること
今回構築しているシステムは、大きく3つの機能で構成されています。
1. オーダーシステム
受注内容、納品先、用途、商品内容、配達日時、斎場情報、持込料、会計状態などを管理するシステムです。
これにより、注文情報を紙や口頭だけで管理するのではなく、必要な情報を正確に記録し、伝達ミスを減らすことができます。
特に生花店では、
「いつ」
「どこへ」
「何を」
「誰宛に」
「どの用途で」
「いくらで」
届けるのかが非常に重要です。
オーダーシステムでは、こうした情報を一元管理することで、現場作業の効率化と確認精度の向上を目指しています。
2. 請求管理システム
オーダーシステムで登録された売掛注文や請求対象の情報をもとに、請求書発行、未入金管理、入金状況確認を行うシステムです。
これまで請求業務は、注文情報の確認、金額確認、請求書作成、入金確認など、非常に手間がかかる作業でした。
請求管理システムでは、受注情報と請求情報を連携させることで、請求漏れや入金確認漏れを防ぎ、管理精度を高めることができます。
また、未入金、入金済、一部入金、期限超過などの状態を整理することで、売掛管理の見える化を実現します。
花屋にとって売上を作ることはもちろん重要ですが、実際に入金されるまで管理することも同じくらい重要です。
3. KPI経営管理システム
売上、仕入、粗利、仕入率、人件費率、経費、固定費、未入金状況、前年対比などを可視化する経営管理システムです。
このKPI経営管理システムにより、日々の売上や仕入データが、単なる記録ではなく、経営判断に使える情報へと変わります。
たとえば、
売上は前年と比べてどうか。
仕入率は高すぎないか。
粗利は確保できているか。
人件費率は適正か。
未入金はどれだけ残っているか。
店舗ごとの数字に偏りはないか。
今月の資金繰りに問題はないか。
こうした判断を、感覚だけではなく数字で確認できるようになります。
つまり、KPIシステムは経営の見える化を行うための中核です。
劇的に変わるのは「作業」だけではない
この3システム連携によって改善されるのは、単なる作業時間だけではありません。
大きく変わるのは、以下の4つです。
作業軽減
同じ情報を何度も書く、探す、確認する作業を減らします。
受注から請求、経営数値まで連携することで、手作業の重複を削減します。
ミス軽減
注文内容の伝達ミス、請求漏れ、入金確認漏れ、金額確認ミスを減らします。
人の記憶や感覚に頼っていた部分を、システム上で確認できるようにします。
判断負担の軽減
経営判断に必要な数字を探す時間を減らします。
売上、仕入、粗利、未入金などを一覧で把握できることで、判断の速度と精度を高めます。
個人依存の軽減
特定の人しか分からない業務を減らします。
誰が見ても状況を把握できる仕組みにすることで、属人的だった業務を組織で管理できる形へ変えていきます。
最大の特徴は、役職レベルでシステムを切り離せること
このシステムの大きな特徴は、業務の階層ごとに必要な機能を分けて考えられる点です。
会社の業務は、すべての人が同じ情報を同じ深さで見る必要はありません。
役職や責任範囲によって、見るべき情報、触るべき機能、判断すべき範囲は変わります。
私たちはその構造を、以下の5段階で整理しています。
オペレーション ➤ コントロール ➤ マネジメント ➤ ストラテジー ➤ ガバナンス
オペレーション
現場作業・日々の実行です。
店頭での注文受付、配達準備、商品確認、納品情報の確認など、現場で実際に動く部分です。
ここでは主にオーダーシステムが中心になります。
現場スタッフが必要な情報を正確に入力し、確認し、次の作業へつなげる。
これがオペレーション領域です。
コントロール
作業の管理、進捗確認、品質確認、数値チェックです。
注文が正しく処理されているか。
配達漏れがないか。
請求対象が整理されているか。
未入金が残っていないか。
こうした確認を行う領域です。
オーダーシステムと請求管理システムを使い、現場作業が正しく流れているかを管理します。
マネジメント
人、業務、仕組み、資源を動かして成果を出す領域です。
店舗ごとの売上、仕入率、粗利、人件費率、経費、未入金状況などを把握し、業務改善につなげます。
ここではKPI経営管理システムが中心になります。
現場の頑張りを数字として把握し、どこを改善すべきか、どこに負担がかかっているかを確認します。
ストラテジー
方針、戦略、中長期の方向性を決める領域です。
今後どの商品を強化するのか。
どの店舗に力を入れるのか。
法人対応を強化するのか。
仕入構造を見直すのか。
人員配置をどうするのか。
こうした判断には、日々のデータの蓄積が必要です。
KPI経営管理システムにより、過去の数字、現在の状況、前年対比を確認しながら、感覚だけではない戦略判断を行うことができます。
ガバナンス
会社全体を統治・監督し、正しく機能させる領域です。
売上が正しく記録されているか。
請求漏れはないか。
入金管理は適切か。
経営数値に異常はないか。
業務が一部の人だけに依存していないか。
こうした会社全体の健全性を確認するためにも、システムによる見える化は重要です。
業務の流れを記録し、確認し、改善できる状態にすること。
それが、これからの小規模企業にも必要なガバナンスだと考えています。
花屋業務を、経験だけに頼らない仕組みへ
生花業界は、長時間労働になりやすく、繁忙期と閑散期の差も大きく、商品特性上ロスも発生しやすい業界です。
だからこそ、ITやDXの力を使い、業務負担を減らすことには大きな意味があります。
私たちは、システム化によって人を減らしたいのではありません。
人が本来やるべき仕事に集中できる環境を作りたいのです。
花を選ぶ。
お客様の想いを聞く。
用途に合わせて提案する。
きれいに作る。
丁寧に届ける。
これらは、人にしかできない大切な仕事です。
一方で、記録、確認、集計、転記、請求、未入金確認、数値集計といった業務は、システムの力で軽減できる部分です。
人がやるべき仕事と、システムに任せるべき仕事を切り分ける。
それが、私たちが考える花屋DXです。
全花屋の未来につなげたい
私たちがこのシステム開発に取り組む理由は、自社のためだけではありません。
生花業界全体が、もっと働きやすく、もっと管理しやすく、もっと正しく利益を残せる業界になってほしい。
その思いがあります。
現場に無理がかかりすぎる状態を減らしたい。
人によってやり方が変わるムラを減らしたい。
転記や確認に追われるムダを減らしたい。
ITやDXという言葉は、時に大きく聞こえます。
しかし本質はとても現実的です。
今日の注文を正しく管理すること。
請求漏れを防ぐこと。
未入金を見えるようにすること。
仕入率を把握すること。
粗利を確認すること。
現場の負担を減らすこと。
その積み重ねが、会社を強くし、現場を守り、業界の未来につながると考えています。
受注・請求・KPIをつなぐ、自社開発の業務システム
現在、フラワーショップマルイチでは、
オーダーシステム、請求管理システム、KPI経営管理システムの3連携により、現場業務と経営管理をつなぐ仕組みを構築しています。
これはまだ完成して終わりではありません。
実運用を通じて検証し、改善し、さらに現場に合った形へ進化させていきます。
花屋の現場から生まれた、花屋のための業務システム。
受注から請求、そして経営管理へ。
私たちはこれからも、生花業界の無理・ムラ・ムダを減らし、現場負担を軽減し、持続可能な花屋経営の実現を目指して、システム開発を進めてまいります。
フラワーショップマルイチは、花屋の未来につながる業務改善とDX化に、これからも本気で取り組んでいきます。


